バイクパッキングを始めるとハンドルバーバッグ(フロントバッグ)が欲しくなります。ハンドル周りのデッドスペースを使うことで積載量を増やして、自転車側に荷物を乗せた分、体がラクな状態で走行できます。バイクパッキングといえば定番のアイテム。だだし、専用品は高価で2〜4万円ほどすることも。そこで、登山やキャンプなどで使う「ドライバッグ」を活用して、安価にDIYする方法を紹介します。
市販のハンドルバーバッグの種類と価格
最初に市販のバッグの種類と価格感を紹介します。
バッグタイプ
上蓋を開けて物を収納するバッグタイプ。フロントラックが必要な製品もあります。特徴としてはポケットが多く日常使いしやすく、見た目もおしゃれなものが多いです。縫い目がたくさんあるので基本は完全防水ではないです。
- 価格例:
- Swift Industries Paloma Handlebar Bag(約4万円)
- Swift Industries Zeitgeist Bag (約3万7千円)
- Restrap Bar Pack 2(約2万5千円)
ドライバッグタイプ
ドライバッグを別体のハーネスで固定したり、ドライバッグ自体に固定用ストラップが一体化しているタイプのバッグです。完全防水のものが多くアウトドア向きです。荷物の出し入れはロールトップのドライバッグと同じ方法なので、バッグタイプに比べてやや不便です。
- 価格例:
- Topeak FrontLoader(約1万5千円)
- ORTLIEB ハンドルバーパック(約2万2千円)
市販のハンドルバーバッグの欠点
どの商品もバイクパッキングの用途に最適化されて、見た目も洗練されていますが、逆に言うと他の用途に使いにくいです。自分のように週末しか使わない上に、週末は自転車以外のアクティビティ(登山やオートキャンプ)をする人にとっては、1年のうちにたまにしか使わないものに3万は高い。。。ってなります。新規で自転車キャンプを始める人にとってもハードルに感じると思います。
DIYハンドルバーバッグを試す
専用品を買うと2〜4万円かかりますが、登山やキャンプをする人なら持っているドライバッグを活用すれば、追加購入するストラップ代だけで4千円以下に抑えられます。
セッティング方法
- 適切なドライバッグを選ぶ
- 高さ方向でタイヤに当たらないように選ぶと、ドライバッグの容量は15L以下くらいがちょうど良さそうです。幅方向は自分のハンドルに合わせてロールアップすればOK。
- 自分が使ったのはすでに持っていたSea To Summit ウルトラシルナノドライバッグ 13L。
- ストラップでハンドルに固定する
- ボレーストラップなどのバンドを使用。
- 今回は手持ちの20inchのボレーストラップが長さが足りなかったので2本ずつ連結して、計4本のストラップを使いました。
- ストラップを新しく買う人はボレーストラップのXLサイズを買えば、連結せずに固定できます。この場合のコスト(執筆時点)は価格は1870円×2本=3840円。安い。ストラップは登山やキャンプなど他の用途にも使えます。
使用した装備
- 自転車: Kona Rove ST DL(650Bホイール)
- ドライバッグに収納した荷物: ハンモック Kammok Roo Single UL、タープ Bsuhmen Ultralight Tarp、ダウンパンツ Montbell スペリオダウンパンツ 、ジャケット Patagonia マイクロパフフーディ
- 外付: 底冷え防止のためにハンモックの中に敷くThermarest Zライトソルもドライザックの下に縛って持っていきました。テントのときはテントポールなどを縛るのもあり。
試した感想
グラベル走行でも揺れは少なく思ったより快適でした。ドライバッグに入れる荷物は寝袋や着替えなど比較的軽いものを入れたほうが、揺れにくく快適に走れると思います。
欠点としては、重みで少しずつバッグが垂れ下がってくるのでドライバッグとヘッドチューブがだんだん近づいてきて擦れるリスクが有るなーとは思いました。自分のKona Roveの場合はワイヤーチューブにコシがありドライバッグを垂れ下がるのを抑えてくれました。それでも総じて満足感高いです。
この揺れや干渉についても、バンジーコードを追加するなど固定方法を工夫すれば十分対策できそうです。
まとめ
持っている道具を使うことで、3万円程度かかる装備を約4千円のコスト(ストラップ購入分)で実現。登山やキャンプをしている人がバイクパッキングを始めたいならまずは「持っているものを活用する」のが最適。ドライバッグとストラップを使えば、低コストで簡単にハンドルバーバッグをDIYできます。高価な専用品を買う前に、まずは試してみるのもおすすめ。
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