登山やキャンプ道具を軽量化する中で、夏用の寝袋として気になっていたのが「キルト型シュラフ」。正直に言うと、以前自分のブログで「キルトって本当に必要か?」というやや否定的な記事を書いたことがあります。
でも今回は、そのキルトの利便性をあらためて試してみたくなり、Enlightened Equipment Revelation APEX 50F を購入してみました。この記事では、試してみた使用感、サイズ感についてまとめてみました。
Revelation APEX 50Fの概要・スペック

Enlightened Equipmentはアメリカ発のUL系寝袋ブランド。その中でもAPEXモデルは、化繊(Climashield Apex)を使ったシリーズです。化繊のため湿気に強く、洗濯も比較的気軽にできるのが魅力です。
- モデル名:Revelation APEX 50°F
- 中綿:Climashield Apex 2.5oz/yd²
- 対応温度:50°F(約10℃)
- サイズ:Regular / Regular(身長178cm以下推奨)
- 重量:約340g(実測338g)
- 収納サイズ:約13cm x 20cm
- 購入価格:$168(20%OFFセール時、定価$210)

購入した理由
先述の通り、過去に「キルトは寝袋として最軽量の選択肢ではない」ということを記事にしました。そこで書いた通り、軽さを追求するなら今のところダウンのマミー型シュラフがベストチョイスだと思います。
しかし今回、夏用に湿気に強い化繊寝袋を試したかったこと、ハンモックと組み合わせて使えるキルト型シュラフを探していたことから、このキルト型の化繊シュラフRevelation Apex 50Fを試してみることにしました。何より、キルト型についても実際に試してみなければその使い勝手はわからないと考えて購入を決断しました。
化繊の中綿はダウンに比べて重いのがデメリットですが、夏用のシュラフであれば必要な中綿の量が少ないためダウンと化繊の重量差も小さくなります。こちらはRevelationのダウンと化繊の重量と対応温度をプロットしたグラフです。

こちらで分かる通り、温かい=中綿が多いほど重量は重くなり、同じ対応温度では化繊はダウンより重い傾向ですが、50°F(10°C)対応だけ化繊タイプのほうが軽いのです。これは、化繊Verはダウンと違って中綿を固定する縫い目が無いため、糸の素材分の重量差で軽いのだと考えられます。
Enlightened EquipmentのRevelationを夏用に買うなら、化繊verが軽さと機能のバランスがちょうど良さそうです。
キルトの詳細とサイズ感

キルトは完全に展開した状態と、寝袋のように筒状にした状態を切り替えられるのが特徴。Revelationは足元がジップ、それ以外がスナップボタンとクリップで閉じれるようになっています。閉じ方は自由なので完全に閉じる以外にも、暑い夜には布団のように足元までフルオープンで布団のように、涼しい夜には足を包みつつ上半身を軽く掛けるなど、柔軟に対応できます。

実際に入ってサイズ感を確認してみました。筆者の体型は身長175cm、体重65kg。Regular/Regularサイズで、顔が隠れるくらいの深さがあります。幅方向に窮屈感は一切なく、肩や足元に適度なゆとりがあります。足元はドローコードで閉じて袋状にできるので、寒いときもある程度しっかりと保温できます。

ただし、足元を完全に閉じる事はできないので、隙間風は入ってきそうです。ここはマミー型シュラフのほうが優れています。
付属しているパッドストラップも試してみます。パッドストラップはキルトがスリーピングマットからずれるのを防いでくれます。

ストラップを使うと背中部分はマットだけでカバーし、背中側にキルトの生地が来ないように固定できます。それにより、マットとのズレ防止だけでなく内部の空間にも少しゆとりができます。実際にテント泊でどれだけ隙間風が入るのかは今後試して見たいと思います。

キルト型のもう一つのメリットとして、服のように着ることで停滞時の保温着として使える、というのがあるので試して見ました。

写真のようにちゃんちゃんこのようなスタイルになりますが、確かに服のように使える。。。気がする。上着を1枚減らして軽量化に繋げれそうです。マミー型シュラフでもこのように羽織ることも可能ですが、キルト型のほうが手足をしっかり動かせる形で羽織ることができます。確かに汎用性高い。
ハンモックとの組み合わせは今後試してみて記事にしたいと思います。
購入方法
この製品は日本国内でも取扱店舗はありますが、自分は安く手に入るEnlightened Equipmentの公式サイトから購入しました。公式サイトはたまにセールをやっていて、20%OFFセールのタイミングが狙い目です。

購入方法としては、まずモデルや中綿の種類、サイズ、カラーなどを選択してカートに入れます。その後、日本への配送先を指定して、クレジットカードやPayPalで決済する流れになります。ちなみにPaypalは4%の手数料が発生するので、クレジットカード決済がおすすめです。発送はFedexを通じて行われ、在庫品は5日ほどで到着します。

送料は執筆時点は49ドル、加えて関税・消費税として約2,000円が発生しました。為替レートによって前後しますが、トータルで約3万5千円ほどで入手できました。(購入時のレート145円/ドル)
日本国内で購入すると執筆時点で¥46,500なので、1万円以上安く購入できました。
いいところ・悪いところ
いいところ
- 軽量・コンパクトなULシュラフ(化繊にしては優秀)
- 化繊なので湿気に強い(日本の夏に安心)
- 布団的な使い方が可能で温度調整しやすい
- ハンモック泊にも使える汎用性の高さ
- 品質が高く縫製も丁寧
悪いところ
- 収納サイズはダウンよりやや大きめ
- ストラップ固定などが少し面倒
- 50Fの場合寒冷地には不向き(10℃以下は厳しい)
- 価格は高め
まとめ
過去記事でキルトを「軽さの面ではベストな選択肢ではない」と書いてましたが、その使い勝手を期待し、試しに購入し自宅で試してレビューをしました。
フィールドでの使用はまだですが、確かに汎用性の高さが期待できることがわかりました。キルトに対して疑問を持っていた方こそ、Revelation Apex 50Fのようなライトなモデルから試してみるのはアリかもしれません。今後はフィールドで使ったレビューも投稿していきます。
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