初めて買ったフィルムカメラContax T2
ContaxT2は1990年に京セラから発売された高級コンパクトフィルムカメラです。
四角形でコンパクトなチタン製ボディに、カールツアイスのレンズ(ゾナーT* 38mm F2.8)を搭載しています。コンパクト、高画質、シンプルで高級感あるデザインで、中古市場で非常に人気です。
30年前のカメラですが、絞り優先オート撮影、TOF式のオートフォーカス、絞り調整ダイヤル、露出補正ダイヤル、フラッシュ、情報表示(シャッタースピード、AF)のあるファインダーなど、コンパクトカメラとしてフルオートで快適に撮影するための必要な機能を一通り搭載しています。
チタン製ですが持ってみると意外と重量感のあるしっかりとした作りです。
余計な装飾がないシンプルなデザインは高級感があり、所有欲を満たしてくれる製品です。自分が持っているのは本体カラーがゴールドのバージョンです。スエードのレザーケースも付属していました。
ContaxT2を買った経緯
このカメラを買ったのは写真を趣味にしてから2年ほどで、レタッチを真面目に勉強するようになった頃でした。自分はフィルム写真の独特の風合いが好きで、Lightrroomのレタッチで再現しようと奮闘していたのですが、納得する仕上がりにならない上にレタッチに時間がかかるので困っていました。
デジカメでフィルムを再現するのは難しいし、フィルムの写りが好きなんだから買って使ってみればいいと思い、レタッチを諦めフィルムカメラを探し始めました。
当時、カメラ選びの参考にしたのがこちらの動画。
タイトルは「5Top Film Cameras for Under $1000」(1000ドル以下のフィルムカメラTop5)という安めのカメラを探している自分にとってちょうど良い内容でした。こちらに登場するJapan camera hunterことBellamy Huntさんがフィルムコンパクトの中でContaxT2を激推ししており、手の届く値段も相まって買うことに決定。自分は銀座松屋の中古カメラフェアで約6万円で入手しました。
それ以来、他のフィルムカメラにも手を出しましたが、このカメラだけは今でも使い続けているお気に入りの1台です。
作例
このカメラのいいところを一言でいえば、撮りたいという思いにすぐ反応できる使いやすさです。
ポケットに収まるサイズで、AFの使い方になれればサッとシャッターを切れる。
写真を撮る!と身構えるのではなく、日常的にカメラを持ち歩いて撮影する自分のスタイルに合っています。
現像すると出てくるのは驚くほどシャープで、でもフィルムらしい雰囲気を持った写真。さすがカールツァイス。
38mmという中途半端なようで使いやすい焦点距離も好きです。
f2.8の明るいレンズは、パンフォーカスだけでなく、ボケ感のある写真も撮れる。
フルマニュアルのカメラも使った上で思うのは、撮りたいと思ったときにすぐに撮影できるカメラが一番自分にあっています。自分にはライカは合わないかも。。。
評価
いいところ
作例の中に沢山書いてしまったので要約だけ書いておくと、
- コンパクトかつフルオートで撮れる使いやすさ
- カールツァイスのレンズが生み出すシャープな画質
- シンプルで美しいデザイン
悪いところ
正直フィルムカメラとしてはほとんど見当たりません。あえて書くなら、
- フィルムカメラ市場で人気になりすぎて価格が高騰している
このカメラは多くの写真家や芸能人が愛用していることで、需要過多状態が続いており価格も高騰しています。特にアメリカのファッションモデル、ケンダル・ジェンナー氏がテレビのトークショーで紹介したことで一時はカルト的な人気になりました。執筆時点では10万円近い値がついています。
- 壊れたら直せない
電子制御のフルオートカメラなので、電気系が壊れたら一巻の終わりです。修理用の部品が手に入らないため基本的に直せません。壊れたら直せないのも、希少性を上げている原因でしょう。
- ちょっと大きくて重い
書いてきたようにコンパクトで使いやすいカメラですが、コンパクトさだけならより良い選択肢もあります。オリンパスμ(ミュー)、ヤシカTシリーズ、後継機のContaxT3などは、ContaxT2よりも軽い選択肢もあります。
最後に
初めて買ったフィルムカメラCONTAX T2。これからも、もしかしたら壊れるまで、大事に使っていきます。皆さんにもおすすめします。
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