コスパで選ばれる山テント モンベル ステラリッジテント

おそらく日本全国の人が最初に買う山岳テント、自分が最初に買ったテントでもあるモンベルのステラリッジテントを紹介します。

ステラリッジ2のスペック

ステラリッジテントはモンベルの山岳用テントのシリーズ。1人用〜6人用までラインアップされているテントで、登山雑誌などでよく紹介されるのは1人用と2人用のテントです。

私が買ったのは2人用のもので、これまで色々な山に持っていきソロ登山、夫婦登山でガシガシ使ってきました。

ステラリッジテント2人用。フライの色はグリーンです。

ステラリッジはドーム型のダブルウォールテントです。

ドーム型テントは地面にペグを打たなくても組み立てるだけで自立してくれる構造なので、設営がとても簡単なのが特徴です。

ダブルウォールテントとは、室内側の布と、外側の雨風を防ぐ布が別々になっていて、二層構造になっているテントのこと。二層構造になっているので、室内が結露しにくい、保温性が高いのが特徴です。

出入り口はテントの短辺側にある、オーソドックスな作り。

フライを完全に閉じた状態

ステラリッジベーシックな作りですが、丈夫で軽く、4シーズン使える非常にコスパのいいテントです。日本中の登山家、キャンパーが初テントとして買っています。山に行ってもステラリッジ率は非常に高いです。

ステラリッジは、本体(室内側テント、ポール、ペグ、ガイライン)と、レインフライが別々で売っています。レインフライ(雨風除けのカバー)のカラーバリエーションが4色あるので、フライの色を選んでセットで買う形になります。価格は本体が¥36,300、フライが¥17,600、セットで買うと¥53,900です。本体だけでも設営はできますが、レインフライがないと雨風を防げないのでご注意を。

山岳用テントは数万円する高い買い物なので、私も始めてテントを買うときに徹底的に調べた上で、ステラリッジのコスパに魅力を感じて購入を決定。その後4年間壊れることなく今でもしっかり使えています。

ステラリッジのコスパの良さ

近いスペックのテントを比べて、ステラリッジの良さを分析していきます。

始めて山岳テント買う場合は、軽量化に振り切るのではなく、一番安心して使えるスペックで買うと思います。そのため比較する条件は、一番汎用性の高く安心感のある2人用ダブルウォールテントの比較とします。それを代表的な大手テントメーカーで比べてみます。(2024.8月アップデートしました)

比較するのは、軽さ、広さ、価格のバランスです。耐久性や細かな作りは大手メーカーであれば信頼できるものとして、純粋にスペックとコスパで比べます。※比較した商品の一覧はブログの最後にあります。

代表的なダブルウォールテントの比較。縦軸が重さ、横軸が広さです。重さはは本体+フライ+ポールの重量

まずはスペックの比較。こちらが、縦軸をテントの重さ、横軸をテントの広さで並べたグラフです。その上で、各テントの円の大きさが価格を表しています(円が大きいほど値段が高い)。

代表的なダブルウォールテントの中でも既にステラリッジはNo.2Top5の非常に軽いテントであることがわかります。(新しい軽量テントの登場で勢力図が変わってきましたが、デザインが大きく変わっていないのにトップを走り続けるステラリッジはすごい)

さらにこのグラフからわかるのは、点線上に来るテントは比較している商品の中では平均的なスペック(広ければ重く、狭ければ軽い普通のテント)となり、点線から左上に行くほど低スペック(狭いのに重い)、右下に行くほど高スペック(広いのに軽い)ということになります。

このようにグラフで見ると、点線付近にあって右下に寄っているフライクリークステラリッジタニオズモオニドームSLドーム、AX-130、YAR-2などが、広さに対して軽量な高スペックテントと言えます。

その上で、ステラリッジの円の大きさを見てください。ここで挙げたテントたちの中でステラリッジがNo.2の安さ!ステラリッジ2:¥53900、比較の中で一番高いタニ オズモ2P:¥82500)

というわけで、広さに対して軽量で安いという、スペックで見たステラリッジの良さがわかると思います。ちなみに一番安いのは2024年に登場したゼインアーツのYAR-2です。¥39,930で安すぎます。

使ってみてどうだったか

ドーム型テントなので、設営も楽ですし、撤収時の片付けも簡単で非常に使い勝手がいい。

設営中、フライを付ける前のポールと本体だけの状態。自立してくれているので設営しやすい。

作りもしっかりしていて、台風接近中のテント場で強風に吹かれたときもガイラインをしっかり貼ることで壊れることなく安心して寝ることができました。私が持っているシングルウォールテントのルナーソロと比べて結露も少なく(というか室内結露したことない)、室内での安心感は圧倒的です。

黄色いガイラインをしっかり張れば、台風が接近して強風の山の上でも安定していました。

細かい欠点としては、出入り口が短辺側にあること。どうしても出入り口が狭くなってしまい、テントの中から外の景色を見づらかったり、土間部分も必然的に小さくなるので使い勝手の部分では他社テントのほうが優れています。

テントの入り口で煮炊きしたとき。短辺側に入り口があるので、作業するにはちょっと狭いかも

あとはどのテント場行っても同じステラリッジの人がいるので、混んでるテント場では見分けにくくなることもしばしば。ユーザーが多いからなのかフライのカラーは4色から選べます。これは大したデメリットではないですね。

下側中央にあるのがステラリッジ。左からポール、本体、フライ(緑)

パッキングした状態もコンパクトなので、私は山と道Threeや山と道Miniにパッキングして登山に行っています。

まとめ

まとめると、数値上のスペックはいいのに値段も最安レベル。細部まで使いやすく丈夫に作られているので、初めて買う人に「とりあえずこれ買っとけ」とみんなが言うのも頷けます。何より信頼のモンベルですから、壊れても修理しやすかったり何かと便利。

初めてのテントを探している方にステラリッジおすすめします〜

私がもし買い直すなら、フライの色は白がほしい!

おまけ:比較した各社テントの一覧

メーカー品名広さ
[m2]
重量
[kg]
価格
[¥]
構造
モンベルステラリッジ22.731.2353,900ダブルウォール
アライテントエアライズ22.731.5557,200ダブルウォール
アライテントオニドーム23.191.4859,400ダブルウォール
ニーモアトムオズモ2P2.801.5959,400ダブルウォール
アライテントトレックライズ23.151.6860,500ダブルウォール
ファイントラックカミナドーム2.761.3171,060ダブルウォール
プロモンテVL-272.461.366,000ダブルウォール
ビッグアグネスフライクリーク HV UL22.601.0268,860ダブルウォール
ニーモタニオズモ2P2.861.2482,500ダブルウォール
ArataAX-1302.791.0853,900ダブルウォール
ゼインアーツYAR-22.520.9539,930ダブルウォール
アライテントSLドーム2.520.9868,200ダブルウォール
重さは本体+フライ+ポール。2人用ダブルウォールのテントから選定。メーカーは筆者の独断と偏見で選定。

その他の注目テント① ニーモ / タニオズモ2P

一番高いと上に書きましたが、予算に余裕があればニーモのタニオズモ2Pは、長辺側に出入り口があり、広い上に軽量で、Youtubeなどにもレビューがありますが使い勝手も非常に高いようです。快適さを優先する人にとっては検討する価値はありそうです。

その他の注目テント② ゼインアーツ / YAR-2

2024年に現れたゲームチェンジャーとも言えるのが、ゼインアーツのYAR-2です。ゼインアーツはキャンパーには有名なブランドですが、山岳テントに進出して出したのがこのYARシリーズ。

自立式ダブルウォールで長辺側に出入り口がありながら、重量0.98kg比較した中で最軽量、価格は¥39,930という価格破壊っぷりです。この商品の登場でもともとNo.1の安さだったステラリッジが価格面での首位を譲ることになりました。

軽さも安さも驚きですが、7デニールの生地を使うなど割り切った設計になっているようで今後どんな評判になっていくのかも気になります。少なくともスペックだけで見たコスパはNo.1。品薄になっているようで今後が気になります。

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